「アンパンマン」の作者として知られるやなせたかしさんの遺志を継ぎ、公益財団法人やなせたかし記念アンパンマンミュージアム財団により創設された「やなせたかし文化賞」。
子どものための優れた漫画や絵本、創作活動などを対象として贈られ、第3回を迎えるこの賞の大賞に、「リト@葉っぱ切り絵」が選ばれました。
選定委員からは、その精緻な造形技術とともに、1枚の葉っぱの上に表現される豊かなストーリー性が高く評価されました。
・子供も大人も新しい発見に出会う素晴らしい世界だ。 「視野を広げる」とはよく言われるがこれは、「視野を深める」仕掛けだと思う。
里中 満智子(マンガ家)
・やなせたかし先生の「喜ばせごっこ」という言葉を思わせる愉快な作品。くすっと笑える作 品のタイトルや物語にはユーモアとサービス精神を感じる。緻密な切り抜き技術は見事。それぞれの作品の背景の空と雲、樹木などの風景、撮影した時間によって変わる明るさなどを作品 に生かしている。自然も取り込んだ表現に心引かれた。
内川 雅彦(高知新聞社 編集局 学芸部)
物語があふれだし、音楽が聞こえてくるような楽しさがある。初めて見たときもオリジナリティと精妙さに驚いたが、その後も表現技法が進化し続け、発想も広がって、誰にもまねのできない域に達している。
梯 久美子(作家)
・類まれな集中力を発揮して、葉っぱという限られた画面の中で見事な造形を制作している。 作品には常にストーリーがありほのぼのと優しい。またその精密さはアイデアに富み、制作のたびにグレードアップし続けている。
黒井 健(絵本画家・イラストレーター)
・葉っぱに穴をあけてアートにする凄さ、この世にはない生き物を作れと命じられた? 次々に不思議な生き物を作る力は、おおらかな神からもらった不思議な手。 リトさんの手、見てみたい。
立原 えりか(童話作家)
・ご自身の ADHD の特性を生かして作り上げた葉っぱアートの細かい表現に驚かされる。子供たちが外に出て自然の中で葉っぱを見付けて作ってみようと思ってくれるといいな。
牧野 鈴子(イラストレーター)
・一枚の木の葉っぱからこんなに素晴らしいストーリーが描ける、いや切り絵が出来るとは驚いた。益々、頑張れとハッパを掛けてあげたい。
山根 青鬼(漫画家)